波長が短いものから順にγ線、X線、紫外線、可視光線、赤外線、マイクロ波があります。
温熱作用がある赤外線は波長によってさらに細かく、近赤外線、中間赤外線、遠赤外線、超遠赤外線の四つに分類されます。
遠赤外線は赤外線の一種です。遠赤外線の発見は、今から200年前にドイツの科学者ハ-シャルによって発見されました。
ハ-シャルは、ガラスのプリズムを利用して太陽光線を分散させ、可視光線にあたる赤から紫までの各色のところに温度計をあててそれぞれの温度を測定しました。
すると、赤色の外側にある目に見えない部分に、温熱作用を持つ電磁波が存在することを見つけました。それが赤色の外にあることから「赤外線」と名づけました。
その後の研究で、遠赤外線にはいろいろな特徴があることが解ってきました。
1. 目に見えない光線である
2. 直進性、屈折、反射などの光の性質を持っている
3. 多くの物質に吸収されて熱反応を起こす
4. 深達力がある
遠赤外線は生育光線
地球が誕生したのは、今から約46億年前といわれています。
生まれたばかりの地球は灼熱の溶岩で煮えたぎり、とても生命の棲める状態ではありませんでした。
では、地球に生命が誕生したのはどうしてでしょうか?
それは、太陽と地球の距離が、生命誕生に適した距離(約1億5千万km)にあったからだと言われています。
もし、今よりも距離が離れ過ぎていたら地球は寒すぎて凍りついていました。反対に、近すぎても地球は熱すぎて生命は誕生できませんでした。
この地球を見ても、赤道を中心として少し離れた亜熱帯地方は沢山の動植物が生息していますが、南極や北極は寒すぎて動植物は極端に少なくなります。
このように生命は太陽光線のエネルギ-に深く関わって、生かされていることが解ります。
「今年は果物の甘味が足りない」と言う話をよく聞きます。
これらは太陽光線が如何に食物の成長に影響しているかを示す良い例です。
遠赤外線というのは「光」の一種です。
太陽光のうち、紫外線、可視光線、赤外線などが地球上に到達します。太陽光の60%を占めるのが赤外線です。
赤外線は近赤外線、赤外線、遠赤外線に分けることができ、光は「波長」の違いで紫外線、可視光線、赤外線等に分けられます。
紫外線→可視光線→赤外線(近赤外線→赤外線→遠赤外線)の順に、波長は長くなります。遠赤外線は赤外線の中で最も波長が長い光ということです。
太陽の表面温度は5,000度~6,000度で、その範囲に対応した「電磁波」を放射しています。
それら電磁波の全てが、地球上に到達するわけではありません。
大気中の水蒸気、二酸化炭素、オゾン層により、特定の電磁波は吸収されてしまうからです。
結局太陽からは、紫外線、可視光線、赤外線などが地球上に到達します。これら光の内、赤外線というのは非常に熱を伝えやすい光です。
そして中でも特に遠赤外線域となると、人も放射している電磁波ですし、岩も地球上のあらゆるものから放射されている電磁波ですし、更に人の生育を助けてくれる有用な電磁波「生育光線」なのです。
だから遠赤外線を放射するものは遠赤外線治療器や、遠赤外線ヒーター、遠赤外線グッズに応用されています。
遠赤外線治療器や遠赤外線ヒーターなどを検討されている場合、必ずぶち当たる話は「輻射熱」だから、「伝導熱」だからどうのこうのという話です。
でも「輻射熱(ふくしゃねつ)って何」?「伝導熱って何?」と思いませんか?
熱の伝わり方には3通りあります。「伝導」「対流」「放射」の3つです。
■伝 道
皆さん使い捨てカイロや、湯たんぽを触っていると温かくなってきますね。
熱は温かい物から冷たい物へと伝わる性質があります。これが「伝導熱」です。
熱の伝達のスピードは、温度差が高い方が伝わり方が早いです。
お風呂を思い浮かべてください。熱いお風呂の方が直ぐに温まりますよね。体の芯から温まるかどうかは別として。
素材によっても、熱を伝えやすい素材と、伝えにくい素材があります。
■対 流
空気や液体は温められると膨張し、軽くなって上昇します。
そして、冷たい部分がまた温められて上昇し、グルグル回ります。これが「対流」です。
お風呂を沸かした時、お湯の表面は熱いから入ろうと思って、足を入れた瞬間「冷たっ!」と、なったことありませんか?これが「対流」です。
エアコンを入れると床は冷えているのに。上ばかり暑くなりませんか?
■放射(輻射熱)
これは「電磁波」による熱です。赤外線(近赤外線、遠赤外線も含む)は、熱を効率的に伝える「電磁波(光)」です。
赤外線というのは、「裸電球」をイメージしてください。裸電球は、手をかざすだけで温かいですよね。これは伝導でも、対流でもありません。
「放射」によるものです。この放射によるものを「輻射熱(ふくしゃねつ)」と呼んでいます。
裸電球を、布か何かで覆ってみてください。空気の対流は、完全に遮断されています。そこに手をかざしてみると、熱さを感じるでしょう。何かが布を突き抜けているのです。
それは「赤外線」という波長を持った「電磁波」です。赤外線域の長い波長の電磁波(特に最も長い遠赤外線)は、反射せずに通り抜けやすいのです。
人も遠赤外線を放射しています。
電磁波の放射による熱は相手を温めます。電子レンジを想像してください。「マイクロ波」という周波数の電磁波が相手を温めます。
例えば「御飯」だったら、マイクロ波という波長の震えで御飯を構成する細胞→分子をブルブル震わせて、分子同士がぶつかり合った摩擦熱で温まるのです。
あらゆる分子は、固有の振動数を持っています。これを「波動」と呼ぶ人もいます。
人体を構成する分子は、36.5度くらいの温度でブルブル振動しています。従って、その振動が波となった「電磁波」を放射しています。
この波長は、「遠赤外線」と呼ばれる周波数域のものです。人も遠赤外線を放射しているのです。
音楽家が使用する「音叉(おんさ)」を思い浮かべてください。または「お寺の鐘」を。
叩いたら「キーンか、ゴーン」と音がなってその震えが伝わって、音と震えが大きくなって行きますね。これが「共振作用」です。
同じ波長同士の波がぶつかりあうと、共振して震えが大きくなるのです。「人に遠赤外線が良い」と言われる所以はここにあります。
人も36.5℃の波長の波で、震えて「遠赤外線」を放射しているのですから、同じ36.5℃の波、つまり遠赤外線をぶつけてあげると共振するのです。
そして、人の体を構成している分子が、ブルブルと大きく震えだします。共振により分子同士がぶつかり合い、摩擦熱で温まります。
注意信号を見逃さず、早くから対策を練ることが重要です。
冷え性・低体温は多くのお悩みの温床と考え、冷え性・低体温は早期対策を。
手足の冷え・冷え性や低体温は、生活習慣が原因のお悩みのひとつもしれません。
手足が冷えるという状態は、「血行が悪い」という信号です。人間は血行が悪くなると手足から冷えてきます。
血行が悪くなってくると、「真っ先に体の中枢の内臓など生命維持に大切な部分に優先的に血液を送り込む」という仕組みになっているのです。
ですから、手足より体の中心部に血液を送られるのです。
手足の冷えは冷え性の入り口、手足が冷えるということは血行不良もしくは冷え性の入り口と考えて良いのです。手足だけしか冷えないということで安心してはいけません。
また、「のぼせ症」なども「隠れ冷え性」の可能性は十分にあります。しかも、見逃しやすい。
のぼせていつもカッカと暑くて、額から汗をかいている。だから「自分は冷え性ではなく暑がり体質なんだ。」と思ってしまう。
ところがそうは言いつつも、夜中にトイレのために、5回は起きてしまう。冷えていない人が夜中にトイレに5回も行きませんからね。